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| 種類: | Thesis or Dissertation |
| タイトル: | 遷延性意識障害患者の24時間の自律神経活動 |
| タイトル別表記: | Autonomic Nerve Activity over the 24-hours in persistent Vegetative State. |
| 著者: | 佐竹, 澄子 |
| 著者名ヨミ: | サタケ スミコ |
| 指導教員: | 菱沼, 典子 |
| キーワード: | 遷延性意識障害 自律神経活動 24時間 看護ケア 生体リズム |
| 調査法・尺度: | 連続ウェーブレット変換 フラクレット 心拍変動 アクチグラフ |
| 発行年月日: | 2004 |
| 抄録: | 遷延性意識障害患者は、その病態から自らの意思表示をすることが困難であり感覚や認識がないと捉えられているが、実際に臨床でこのような患者と接する中で、その体を通して感じ、反応しているのではないかと考えていた。そこで、患者の反応を知る一つの指標として、意識障害患者の自律神経は保たれているという事実から、自律神経活動の変化は有用なのではないかと考えた。しかし、実際にこのような患者の自律神経活動を捉えた研究は無いことから、実態調査として遷延性意識障害患者の24時間の自律神経活動を把握することとした。これは、意識障害によって意思表示ができない患者の体の変化を通して、患者の気持ちよさやつらさを捉えることの可能性を確認し、このような患者の看護ケアのポイントや観察ポイントを考える上での基礎的なデータとなると考えられる。 本研究は、意識障害患者の24時間の生活における自律神経活動を捉え、明確にし、その中での自律神経活動の変化から看護ケアとの関わりについて検討し明確にすることを目的とした記述研究である。対象者は遷延性意識障害もしくはそれに近い状態と診断された患者4名で、意識レベルはG.C.S-E3~4 V1~3 M2~4であった。データ収集施設は都内総合病院と大学病院の2施設で、それぞれの病棟の管理者、担当医師から推薦され、家族の同意を得られた患者とした。測定方法としては、24時間の心拍変動測定は、胸部の双極誘導法により生体電気用アンプ(日本光電BIOELECTLIC Amplifier AB-610G)に心電図波形のアナログ信号を取り込み、レコーダー(TEAC LX10)にデジタル化し記録した。時間は午前8時から9時の間に開始し、翌日の同時刻まで行い、対象者一人あたり2回の測定を行った。同時に研究者が日中はベッドサイドに待機し、看護ケアと患者の状態を観察し記録し、夜間は体位変換などのケア介入時に、ナースに同行し記録を行った。また、活動と休息の客観的な判断指標としてアクチグラフを患者の自動運動がみられた部位に装着し記録した。以上のデータについて、心拍変動はフラクレットWTソフトウェアver.4.0(大日本製薬)へデジタル入力し、連続ウェーブレット変換を行い、高周波成分(HF>0.15Hz)と低周波成分(LF 0.04~0.15)に分け、10秒ごとに出力した。24時間の連続データは、10秒毎を1分毎としグラフ化した。アクチグラフのデータは、Action-W Ver.1.26で解析を行い、活動量を求め、同ソフトのSleep scoring algorism Cole-kripkeを用いて、活動期と休息期を判定した。これらのデータを事例ごとに、24時間の連続データから日内変動リズムの把握と24時間のデータの中でみられた変化を10秒毎で捉えたグラフから看護ケアとの関わりの検討を行った。また、アクチグラフの休息期と判定された時間の自律神経活動の動きを検討し、看護ケアの中から体位変換と経管栄養中の場面を抜き出し検討した。 結果は4事例中1事例だけに自律神経活動のはっきりとした昼夜のリズムがみられたが、他の3例では自律神経活動の振幅の変化はあったものの規則性は無く、明確なリズムはみられなかった。全事例の自律神経活動の振幅は小さい状態で経過していた。HFの変化した場面を検討した結果、HFが優位となっていた時は、LF/HFの交感神経指標に変換したグラフにおいても、HFは優位となり副交感神経活動が活発となっていた。HFが優位となったのは、事例1と4は傾眠状態にある時であり、事例3では本人の好んでいたラジオを聴かせていた時であった。また、アクチグラフは自動運動が少ない遷延性意識障害患者においても、活動期と休息期の区別がされ、休息期の自律神経活動は8箇所中6箇所において、HFの振幅の上昇がみられた。看護ケアとの関連では、体位変換と経管栄養を取り出し検討したが、どちらの刺激も自律神経活動が大きく変化する刺激とはなっていなかった。 以上から、遷延性意識障害患者における自律神経活動は日内変動のリズムの有る患者と無い患者がおり、その違いの原因は明確でないが、今後リズムに影響する因子を検討していくことで、生活のリズムをつける看護ケアを考える一助となると考えられた。また、リズムの有無に関わらず、HFの上昇する場面がリラックスした状態と示唆されたことから、このような変化がケアによって起こるかを検討し、意識障害患者の心地よさの指標となる可能性をさらに探っていくと共に、日常で行われている看護ケアでは自律神経活動を大きく変化させる刺激としては弱いと考えられる事から、どのようなケアがこのような変化をもたらすかについても検討していく必要があるといえた。 |
| 注記: | 聖路加看護大学大学院看護学研究科修士課程 修士論文 |
| リンクURL: | http://hdl.handle.net/10285/1105 |
| 出現コレクション: | 2-1-b:修士論文(要旨あり)
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この研究成果の引用には次のURIを利用してください。:
http://hdl.handle.net/10285/1105
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