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種類: Thesis or Dissertation
タイトル: 看護師の暗黙知と看護師の暗黙知を組織的に創造するプロセス:看護管理者の関わりを通して
タイトル別表記: The Tacit Knowledge and the Process of Creating the Tacit Knowledge of Nurses in Organizational Activities - Through the Role of Nurse Managers.
著者: 上田文
ウエダ アヤ
キーワード: 看護師の暗黙知
組織的知識創造
看護管理者
組織的知識創造プロセス
発行年月日: 2005
抄録: 研究の背景  看護師のノウハウは、経験を通して個人の中に蓄積され、いつしか特に語られないもの、もしくは、意識下にあるため語りにくいものになっていく。このような看護師の知識は、Michel Polanyiのいう「暗黙知」といえるであろう。このような知識を効率的に活用する方法として、野中郁次郎らが提唱した、組織的知識創造理論に注目した。この理論は、知識を作り出すプロセスに焦点を当てている。また、知識創造を推進していくに当たり、知のリーダーシップをとる管理者の役割も重要としている。看護師のような個人への責任が重く、自律して働くことの多い集団では、組織的に知識を創造するために、看護管理者をリーダーとして取り組むことが重要と考える。  そこで、看護師たちは、自分たちの知識の組織的な活用をどのように考えているのだろうか、また、看護管理者はどのように個々の看護師の知識を組織的に活用しているのかを明らかにしたいと考え、本研究を実施した。 研究の目的  看護師の暗黙知を取り出し、組織的な知として活用するためのプロセスを明らかにすることによって、看護管理者の組織的な知識創造のマネジメントを検討する。 研究方法  研究方法は、質的記述的研究である。クリティカル・インシデント・テクニックと組織的知識創造理論の知識変換の4つのモードであるSECIモデルを参考に作成した、質問紙調査を看護管理者と看護師に依頼し、郵送にて回収した。質問紙調査にてインタビュー承諾のあった看護管理者のみに、インタビューを実施した。回答内容から看護師の暗黙知を抽出し、記述した。 研究結果  6名の看護管理者の語りと当該看護管理者の病棟の看護師からの回答23部(回収率12.2%)の内容から、以下のことが得られた。 1.看護管理者は、看護師の経歴や看護実践から予想される暗黙知をシミュレーションやロールプレイといった疑似体験において引き出すこと、看護管理者が病棟での看護実践を見て他の看護師との違いを感じることで、看護師の暗黙知を認識していた。  2.看護管理者は、発言のし易い環境と共同の体験の場を作り、共同化を促していた。そして、看護師に役割と目的を与え質問を受けることで暗黙知を引き出していた。また、疑似体験やカンファレンス、事例検討での看護の振り返りでは、暗黙知を引き出しながら最適な看護を構築し、知識を創造させていた。そして、看護実践の直接指導、患者についてのフィードバックで感動をあたえ、実践を促していた。 3.看護管理者が認識している促進要因は、【看護師の実感と感動】【看護師の意欲】【後輩へ伝えたいという看護師の気持ち】【看護管理者の意欲】【新しいものを受け入れる病棟の雰囲気】【協力してくれる係長やチームリーダー】であり、阻害要因は、【看護師の個々の意識の違い】【看護師の経験】【忙しい勤務】【交替制勤務】【押し付けられた課題と感じ、負担に思うこと】であった。 4.看護師の暗黙知は、【看護の考え方】【看護ケア】【コミュニケーションスキル】【用具】【看護業務】【学習方法】の6種類30項目の暗黙知が抽出された。 5.看護師が、暗黙知の組織的活用の有用性が有ると考えた理由は、【更なる知識の創造ができる】【有用な知識である】【継続して実施される必要がある】【経験による看護師の判断を学びたい】であった。 6.看護師の暗黙知の組織的な活用は、【有用な知識だから】【自分の経験を活かしてもらいたいから】【他者の協力が必要性だったから】を理由に、【集団での共有】【個人間の伝承】【一緒に実践・体験】【実践を見せる】で他者に伝えられた。そして、【カルテに記載】【看護記録への記載】【個々の看護師の意識にのこすこと】で記録をし、伝承された暗黙知は臨床で実践される。 7.看護師が認識している促進要因は、【看護師の意欲】【協力して、導いてくれる人がいること】【話し合いの場が有ること】【病棟の前向きな雰囲気や考え方】【病棟や看護師にとって良い効果があること】【効果的な助言】【実践ができること】【病棟の看護師スタッフ全員での取り組み】であった。また、阻害要因は、【個々の看護師の考え方の違い】【個々の看護師の経験】【業務の忙しさと時間の無さ】【看護師間、または看護師と他職種間の連携不足】【看護体制の問題から、全員で話し合うことが難しい】【病棟の雰囲気が共有しにくい】【看護師をまとめられる看護管理者などの人材が不足していること】【看護師の暗黙知のエビデンスと根拠が分からない】であった。 研究の結論  看護管理者の関わりは、対話の場、共同体験の場を作り、実践を促すこと、看護師の意欲を向上するために感動を与えることであった。今後、病棟における組織的知識創造のマネジメントをしていくために、病棟の知識ビジョンを提示し、集約した知識を形に残すことが重要であると示唆された。
参考文献: Michel Polanyi:The Tacit Dimension, 1966,佐藤敬三,暗黙知の次元,紀伊国屋書店,1980,
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注記: 聖路加看護大学大学院看護学研究科修士課程
修士論文
2004
井部俊子
質的記述研究
要旨、引用・参考文献あり
リンクURL: http://hdl.handle.net/10285/1133
出現コレクション:2-1-c:修士論文(要旨、引用・参考文献あり)

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